中国を中心に東アジア各地で近代まで行なわれてきた医療の主流は、 生薬を用いた「生薬方」と、物理療法である「鍼灸」である。診察手段が 「体表観察」と「触診」のみしか無かった古代から近代にかけて、 体表面からの病態診断法(「証」と呼ばれる病態の分類法)が発達し、それに対応する治療的技法として、 生薬方と鍼灸を二本柱とする治療技法の体系が成立した。つまり鍼灸は東アジアにおける医療技法の片翼で、 生薬方に対置するものである。